サファリ

サファリその⑧: サバンナの戦士マサイ

ケニアの首都ナイロビから約250キロ西方にマサイマラ国立保護区がある。広さは奥多摩を含めた全東京都とほぼ同じ面積。しかしここには視界を遮る家もビルも高速道路も電線もなく遥か遠くまで緑のサバンナが広がる。

その緑のサバンナを赤いシュカ(布)をまとったマサイの戦士が歩いて行く。とにかく早い、あっと言う間にみえなくなる。あの長い足で彼らにすれば普通に歩いているのだろうけど附いて行くだけで息切れがする。僕も赤い布を巻いて歩いてみたが全く様にならない。

マサイの女性が水汲みに行く時や子供が牛を追う時、10キロ以上は常に移動するが戦士にしろ女性にしろ子供にしろライオンに襲われるということは先ずない。長年のマサイの友人に聞くともしサバンナでライオンに出会ったらそれなりの対処の仕方があるという。どんなことだと聞いてもニヤニヤして教えてくれない。何だマサイだけの秘密か…!

マサイにとって赤い色は刺激的で興奮を誘う。赤は自分の色だと主張する。昔は戦いに行く前に頭や顔を赤い色で化粧し己を誇示していた。我々の世界でいう成人式に当たるのが戦士になる為の割礼の儀式とライオン狩り。10人程が一グループとなりオスライオンと戦う。現在ではケニア政府から禁じられているがそれでもひそかにマサイの伝統にのっとって狩りにでるという。

男の子が5才になると牛の追い方を教わり、7~8才になると一人で100頭以上の牛の群れを引いて草を食べさせたり水場に連れて行ったりする。100頭の牛の群れとなると先頭から後尾まで200m以上になる。それを一人でコントロールするというのは神業に近い。時折群れから外れたり遅れたりする牛がいると鋭い口笛を吹く、そうすると離れた牛がちゃんと元に戻るから面白い。まるで自分の念を牛の感覚に直接送り込むような感じでコントロールする風景に違和感もないし彼ら自身が焦るというのを見たことがない。

サファリその⑦

ケニアは野生動物の宝庫と言われ、それら動物を見に行くには車で行く場合と飛行機で行く場合とがある。向かうのは国立公園、国立保護区、野生生物保護地など。

1.国立公園:野生動物、植物など国の観光省管轄下の野生生物公社が管理する

2.国立保護区:その所在する行政区が管理し、人間と野生動物の共存が可能。

3.野生生物保護地:国の許可を得て個人が野生動物などの保護管理をしている

 

☆ケニアの代表的な公園・保護区・保護地など。

【ナイロビ国立公園(NAIROBI NATIONAL PARK)】

  ナイロビ:マサイ語で寒い所。ナイロビ エンカレ:マサイ語で冷たい水。

:市内から公園まで約15分。公園内はゆっくり回って約3時間。

:象以外の動物が見られる。

【アンボセリ国立公園(AMBOSELI NATIONAL PARK)】

  アンボセリ:マサイ語でアンボセル(木、石、草のない平地)が語源。

       :ナイロビから南へ車で約4時間。キリマンジャロの麓に広がる大草原。

       :キリマンジャロをバックに象の大群が見られる。

【ナクル湖国立公園(LAKE NAKURU NATIONAL PARK)】

  ナクル:マサイ語でナクウロが語源。砂漠のような埃っぽい乾燥地帯。

     :ナイロビから西北へ車で約3時間。

     :以前は100万羽以上のフラミンゴで湖全体がピンク色に染まっていた。

【ツァヴォ東&西国立公園(TSAVO EAST & WEST NATIONAL PARK)】

  ツァヴォ:マサイ語のエサヴォイ(腹部)が語源。公園を守るように聳えるチュル山脈からの水が地下を通り西公園内に湧き出している場所をムジマスプリングスと言い、人間で言うとヘソに当たるのでこのように言われている。

      :モンバサ街道を挟んで東と西に分かれ面積は四国とほぼ同じ。

      :ナイロビから南へ車で約5時間。

      :岩山に住むクリップスプリンガーはこの公園で見られる。

【ケニア山国立公園(MT KENYA NATIONAL PARK)】

  ケニア:語源は現地キクユ語のキリニャガ(意味はダチョウ)

:ケニアのほぼ中央に位置し、雪を冠した姿が遠くから見るとダチョウのように見えることからきている。

:ナイロビから北へ車で約3時間。

:最後のケニア山頂上アタックのオーバーハングは多くの登山家を魅きつける。

【アバーディア国立公園(ABERDARE NATIONAL PARK)】

  アバーディア:英国人が付けた名前。現地名はキクユ語のニャンダルア,高度4000m。

        :ニャン=大きい又は広い、ダルア=牛の皮。牛の皮を広げたように見えることからきている。

        :ナイロビから北へ車で約3時間。

        :公園中央約3000mから流れ落ちる滝は正に圧巻。

【マサイマラ国立保護区(MASAI MARA NATIONAL RESERVE)】

  マサイマラ:アカシヤツリーが点在している様子。

:その昔マサイが他部族の侵入者と戦ってついに自分達の土地とし、家族単位毎に独特の円形の住居を作り定住するようになった。

       :ナイロビから南西へ車で約6時間。

       :世界に誇る野生動物の種類と数は世界の観光客を引き寄せる。

【サンブル国立保護区(SAMBURU NATIONAL RESERVE)】

  サンブル:マサイ語で皮袋を持った人々という意味。身体全体を白い粉で化粧をするので白いヤギの人々とも呼ばれる。

      :ナイロビから北へ車で約6時間。

      :珍しいグレーヴィーゼブラ、オリックス、ゲレヌクなどが見られる。

【スイートウオーター保護地(SWEATWATER CONSERVANCY)】

  スイートウオーター:ケニア山西側の麓は塩分を含んだ水が多い中、飲み水に適した水の出る場所がありそこをスイートウオーターと言う。

           :チンパンジーの保護地ともなっている。

           :ナイトゲームドライブが可能。

【オルペジェタ保護地(OL PEJETA CONSERVANCY)】

  オル ペジェタ:マサイ語で“焼けた後に草が生えてきた場所”。

:スイートウオーター敷地内にある。

         :昔アラブ人が住んでいた大邸宅を一般宿泊客用に改造。

サファリその⑥

ケニアといえば野生の王国、野生の王国と言えばサファリ、サファリといえばマサイマラ。ケニアで野生動物を見たいという人には何といってもマサイマラ国立保護区がお勧め。

広くなだらかな丘が続くサバンナに生息する野生動物の種類と数、そしてそれらの躍動する姿の美しさは自信を持って世界一と言える。マサイマラ以外にもアンボセリ国立公園、ナクル湖国立公園、ツアヴォ国立公園など大小合わせ40ヶ所の公園・保護区がある。

ケニアと国境を接しているタンザニアのセレンゲティ国立公園とマサイマラ国立保護区間を世界の7不思議の一つと言われているヌーの大移動がある。特にマラ河を渡る時期は7,8,9月がピークで観光客もこの時期に集中する。

マサイマラは何しろ広い、全て回るなら3日は必要。慣れない人がレンジャーなしで自分で運転していくと先ず間違いなく道に迷う。もし迷ったら一番ちかくの丘の上に上る。

そうすると北・東・西に山が見える。ロッジを出発する前に地平線の先に見える山を目印にしておくとイザという時の指針になる。例えば北に見えるのはKILELEO HILL, 東に見えるのがSIANA HILL 西に見えるのがOLOLOLO ESCARPMENT。それらを目印にすればよい。南はタンザニアとの国境に接しているので高い山はない。

 

国立公園内・保護区内の宿泊ロッジの施設内では携帯が通じるが朝夕の動物サファリで

サバンナに出てしまうと通じない。そこで無線が活躍する。全てのサファリカーには無線が付いておりドライバー同士が動物の情報交換をする。又時折すれ違う車のドライバーが窓を開けて『ULIONA SIMBA(ライオンはいたか)?』『BADO SIJAONA LAKINI FARU IKO NYUMA(まだ見てないが今来る途中でサイを見た)』などとやり取りする。その雰囲気が何とも言えずサバンナの風景に合う。

野生動物は国立公園や国立保護区だけに生息している訳ではなく、ナイロビからマサイマラへ行く途中のリフトバレーの中でもキリン、シマウマ、ガゼルなどを見ることができる。

時折車の前を横切ったりするので気を付けないとならない。

以前はナイロビからマサイマラまで4時間半で行けたが近頃は6~7時間掛る。4年程前に新しくできた交通法規により全ての営業用車両にスピードガバナーというスピードコントローラーを付けることが義務化され80キロ以上は出せないようになっている。

なのでサファリツアーの日程を組む上でこのことを常に念頭においておかないと、ロッジでの昼食に間に合わなかったり、公園のゲートは夕方6時半で閉まるので入れなかったりということが起こる。

ナイロビ近景その⑧

忙しさにかまけ独り言を無精してしまった。

昨年は5月~12月まで日本の“風に立つライオン”の映画ロケ手配に忙殺され本業である旅行関連は他のスタッフに全て任せざるを得ない状況だった。1月に入り映画の精算も終わりホット一息ついて久しぶりに周囲を見回してみた。

治安に関連した危険な情報は聞かれなくなり、エボラ熱も下火になってきた様子。

2月中に日本人経営のレストランが2店オープンする。1店はナイロビ市の中心街に鳥をメインにしたレストラン(トリドール)。もう1店はナイロビ郊外に開く個人経営の居酒屋。

1~2年以内には焼き鳥屋もオープンするという噂もある。このようにドンドン日本人がケニアに進出して来ると何やら嬉しくなってくる。

ケニアは以前は野生の王国といわれ、キャラバンを組んで冒険旅行に出かける人で賑わっていた。その頃は動物ハンティングも許可されケニア在住日本人の中で狩猟サファリに興奮していた人もいた。同時期にケニアというその名前の持つ野生のイメージに魅かれ、チャンスに挑戦しようと希望と期待を持って移住してきた若者達も多くいた。

時は進み、今では車で楽に回れるようになり、銃ではなくカメラハンティングになり、

ケニアは世界のビジネス投資家の熱い眼差しに捉えられるようになった。しかし今ここにきて大和男子の夢を見る熱い心に再び火がついたようだ。

 

ケニアには大小合わせ国立公園・国立保護区は40ヶ所ありその中でも代表的な3大公園と言われるのがマサイマラ、アンボセリ、ナクル。そういった所も以前と比べ様変わりしているがしかし良い方に変わったとは言えないのが残念。

マサイマラ国立保護区:野生動物の数と種類が世界でも最大と言われておりサファリのメッカと言われているがあまりの人気が高いせいで何と宿泊用ロッジが50軒を超えてしまった。その上マサイの牛が草を求めて保護区内に入り始め動物を脅かしている。

アンボセリ国立公園 :キリマンジャロ頂上の雪が年々地球温暖化の影響で少なくなってきているがその雄大な眺望は相変わらず神々しい。

ナクル湖国立公園  :数年前からの多量の雨のせいで水位があがりフラミンゴが住める環境ではなくなり又緑のサバンナも水没してしまい野生動物も少なくなってしまった。

雨の降る季節

以前にも書いたかも知れないが丁度今11月の小雨季に入っているのでその雰囲気を…

ケニアの10、11月は小雨季となり夜又は早朝に雨が降る。時折日中に降ることもあるが大体は夜とか夜明け前に降ることが多い。例年9月半ば頃から紫のジャカランダが咲き始め、10月に満開になる。11月に入るとまだ枝の先に残っているのもあるが殆どは散ってしまう。10、11月の小雨季に対し4月が大雨季となる。ところが4月の大雨季にはジャカランダは咲かない。小雨季になるとジャカランダが咲くだけではなく羽アリも大量に地面から飛び出してくる。体長1〜1.5cm、透き通った4枚羽で夜になると明かりに向かって飛んで来る。

アフリカ大陸の砂漠地帯を除く殆どの国の人々がこの羽アリを食べる。たかがアリと言ってはいけない、普通の蟻と違って栄養がたっぷりと行渡った姿形でどっしりとしており、食料事情が貧しい地区では重要な蛋白源となる。フライパンで2~3分程炒め、塩を振って食べると脂が乗った干しエビの味がする。羽アリが出てきた地面の穴を1mほど掘り下げると丸々と太った白い10cm位の女王がいて、これも又フライパンで焦げない程度に数分間コロコロ転がし、程よいところで熱々のをホウバルとジューシーな中に海老に似た味がして思わず冷えたビールがないかと目をウロウロさせてしまう。

羽アリ以外にも雨が近づくとナイロビフライという怖い奴も飛び出してくる。体長は6〜7mmだが赤い色に黒の線が入って尻尾がサソリのように上向きになり、目に見えない位の超薄い羽で飛んでくる。飛んで来るのは見えないが一度着地すると中々飛び上がらない。

白い壁などに張り付いているのを見るといかにも毒々しい。指で押しつぶそうなんてしたら大変なことになる。例えばそいつに刺されると痒みを覚え、ついつい掻いてしまった所の皮膚が破れ、そこから液が流れ出て、その液に沿って皮膚が被れ、痛いのと痒いのが3ヶ月も続く。治っても被れた後が筋状に残ってしまう。だからもしそいつをみつけたら絶対に触らずに殺虫スプレーを使うか火でやっつける。ライターでは自分の指を焼けどしてしまうのでマッチ棒の方が良い。

所が今年は4月の大雨季の時もそうだったが、この11月も羽アリもナイロビフライも数が少ない。心なしかジャカランダの紫も色が薄かったように思う。理由は判らない。来年は多く出てくるかも知れない。

小雨季でも夜にバシャバシャと降ることもあるが大体は小雨程度が多い。天気の良い昼休みなどナイロビ市内にあるウフルパーク(自由公園)などでは緑の芝生で語り合う若い人達がほほ笑ましい。

我が家の台所では庭に面した窓から棚に置いてある砂糖壷まで小さいアリが行列を作ったり、壁に沿って作ってある棚の陰にピンクの守宮の家族が住みついていて時折キュッキュッキュッと鳴き交わしている。

フラミンゴ

ケニアは地図上で見るとアフリカ大陸の東に位置しており国は概ね5角形になっている。総面積は日本の約1.6倍。東はソマリア、北はエチオピアとスーダン、西はウガンダ、南はタンザニアの各国と接し、南東にはインド洋が広がっている。当然ながらそれぞれ接している国々との間には国境がある。日本は島国なので他国と地続きの国境というものはない。がしかし今でいう県が昔は尾張、美濃、信濃(それがそのまま県になった訳ではない)などと呼ばれていた時代、それぞれの隣国との間には国境(くにざかい)というものがあって自国から他国に行くには関所を通らなければならなかった。関所では挨拶だけで通れた人もおり、身分姓名・他国に行く目的を申し立て、身分証明となる手形を提示しなければならない人もいた。そういった関所は当然ながら人々が往来する道に設けてあり、手形を持たない人は関所を避け山の奥深く茨や潅木で肌をギザギザにしながら山を越えていたのである。いわゆる密入国だ。

ケニアからタンザニアに行くには空路、海路、湖路、陸路がある。それぞれ言うまでもなく飛行機、船、車を使って行く。ケニアを出国しタンザニアに入国するとどちらもイミグレーションでパスポートに出国、入国スタンプを押してもらう。ところが国境周辺に住むマサイの人々は国境だろうが道のないところだろうが何の制約も受けず自由に行き来している。ライオンや象、キリンなどの野生動物と同じだ。動物だけでなく鳥にも国境というものはない。フラミンゴはケニアのナクル湖、ボゴリア湖に多く生息しているが毎年大雨季の前3月~4月になると産卵の為にタンザニアのナトロン湖に飛んでいく。

3ヶ月程経って雛が飛べるようになると親子共々ケニアに戻ってくる。ナトロン湖から国境を越えてケニアに入るとすぐマガディ湖がありここにもかなりの数のフラミンゴがいる。ここは大地溝帯の中でも海抜が低く地中から湧き出て来るのは水ではなくソーダの含まれた約45℃のお湯である。その為15km程下流には塩田があって結構大掛かりな精製工場がある。このお湯の湧き出している所は人が肩まで浸かれる深さになっていてフラミンゴを見ながら温泉気分にひたれる。又すぐ横にテントを張って月の光で何度もイイ気分にもなれる。砂漠の中に湧き出している本当の露天風呂だ。

ところが夜になるとチーターやハイエナがフラミンゴをハンティングに来るのでフラミンゴは助けを求めるように我々人間のすぐ近くまで寄ってくる。普段は50m以内には近づけないのだがこの時ばかりはキャンプから10m位のところまで向こうから近寄ってくる。

ケニアでフラミンゴの生息数で名を知られているのはナクル湖だがその北のボゴリア湖にも多い。ボゴリア湖、ナクル湖、マガディ湖、ナトロン湖は大地溝帯の中で北から南へ殆ど一直線に並んでいる。そしてその全てがソーダ湖で遠浅になっている。そして又餌を求めてフラミンゴはこれらの湖を移動するが移動はいつも夜である。それも満月ではなく満点に星がキラメイている夜に限られる。朝目覚めてテントから出て見るとフラミンゴが全くいなくなっていることがある。『ア~、夕べの内にボゴリアに移ったんだナ…』とフラミンゴの姿が見えない淡いウツロな戸惑いの中でそれでも野生の時が進んでいたその中で自分も呼吸をしていたんだということに温かいウレシサがあった。

サファリその⑤

サファリツアーは大きく分けてロッジ宿泊とキャンプ場宿泊の2つがある。

ロッジは石造り、板を利用したコテージ風、丸太を使ったログハウス風、キャンバス生地のテントロッジ式などがある。キャンプ宿泊は国立公園内又は国立保護区内にあるキャンプ場に2人用テントを並べランプ生活をする。食事は専用のコックが作ってくれる。

*ロッジ宿泊の利点

1.リゾート風雰囲気の中で気分が満たされる。

2.保護された敷地内で安心してリラックスできる。

3.いつでも熱いシャワーを浴びられる。

4.トイレも水洗で快適。

5.夜は発電機によって電気が供給されるので途切れることがない。

6.スタッフの対応も概ね納得できる。

7.毎日、朝昼夕決まった時間にヨーロッパ風食事を楽しめる。

8.ディナータイムの装いに小さな興奮を感じる。

*キャンプ生活をお薦めする理由

1.何と言っても野生の息吹を肌で感じることができる。

2.キャンプファイヤーを囲んで“サファリの気分”に浸れる。

3.サファリドライバーと直に色々な話ができる。

4.沈みゆく夕陽の中で食事作りに参加することも可能。

5.時折は現地食を味わうことができる。

6.ランプの灯りの世界で過ごす体験は貴重なものとなる。

7.人種・肌の色が違ってもキャンパー同士不思議な連帯感が生まれる。

8.夜は信じられない位の星の数に圧倒される。

僕自身はなんといってもキャンプ生活が肌に合う。子供の頃から山に入るのが好きで落ち葉の匂いのする木々の間を歩いたり、鳥や昆虫などと遊んだりするのが嬉しかった。

大人になってからも車にキャンプ用品などを積み込み、奥秩父や伊豆の山奥の渓流のその上流のその又上の源流近くにテントを張って夜を過ごすのが好きだった。下流の河原にテントを張り、釣った魚を焚き火で塩焼きにし川の水で冷やしたビールで乾杯するのもいいがそれだけでは只楽しむだけで自分の心の中の征服欲が満たされないのである。

落ち葉に隠された岩肌の裂け目から水の湧き出ている所を探し出し、その横で一晩過ごすとその源流が渓流になりそれが川になり、もっと広がって河になりそれがやがては海にそそぐようになるその大自然の営みの支配者になった気分になるのである。これは単に独りよがりで自己満足に過ぎないが、誰もいない山奥の冷たく澄んだ静けさの中でチロチロと流れ出る水の音に心を開くと何かにコンタクトされているような感覚が得られた。

サファリその④

『サファリに行く』と言っても色々とある。昔流に言えば銃を持って動物をハンティングに行く、現代風に言えばカメラを持ってカメラハンティングに行く。

広い大地で自由に走り回っている動物を見て感激する人もいる、カメラも持たず特別の動物がみたいということもなくサバンナの風景に涙を流す人もいる、ライオンのハンティングを見たいという人もいる、リゾート風のロッジのプールサイドでグラスを傾けるだけの人もいる、キャンプファイヤーが好きな人もいる、マサイ族のジャンプを見に来たという人もいる、気球に乗って空からサバンナの動物を見たいという人もいる、公園以外の場所ではビクトリア湖でナイルパーチを釣り上げたい、ラフティングをしたい、サバンナで乗馬をしたい、ナイル川でバンジージャンプをしたいなどという人もいる。

しかし中にはもっとドロドロした『エっ?まさか冗談だろ!』と思わせる人もいる…

フラミンゴと一緒に飛んでみたい、シマウマに乗りたい、ゴリラのドラミングを聞きたい、

キリマンジャロの頂上で凧を揚げたい、キリマンジャロの頂上からゴルフボールを打ちたい、キリマンジャロの頂上からスキーで滑り降りたい、キリマンジャロの頂上からパラグライダーで飛び降りたい、キリマンジャロの頂上でお神酒を奉げたい、チーターに頬ずりしたい、動物の間をオートバイで走りたい、レンジャーになりたい、ダイヤモンドを掘りたい、夢見るタバコを吸いたい、B型肝炎なんて怖くないなどなど…。

色々と制約はあるがお客様の希望をかなえてあげるのが我々サービス業に携わる者の努め。

不可能と思えてもやってみなければ判らない、ここはアフリカ、何でもありのアフリカだ!何とか希望をかなえさせてあげたい~と無い知恵を絞りに絞りドロドロの希望を全て実現させてあげたことは自分でも自慢できる(かな…?)。色々と制約があるので全てを公けにできないが、例えば・・・

*フラミンゴと一緒に飛んでみたい・・・ライトプレーンというプラモデルに自転車のエンジンをくっつけたような飛行機でフラミンゴと併走(併飛行?)した。

*キリマンジャロで凧を揚げるとどうなるか・・・何しろ6000m近い頂上だ、風(と言っていいかどうか)は殆どなく、あっても上に行かず下に向かって行く。だから凧下げになってしまう…。

*チーターに頬ずりしたい・・・ナイロビ動物孤児院に保護されているチーターの兄弟がおり飼育係りのオジサンと一緒であれば檻の中に入って一緒に寝転ぶこともできる…。

*動物の間をオートバイで走りたい・・・国立公園内や国立保護区内を走ることは禁止されているが公園の外なら構わない。マサイマラの外周に沿った道をシマウマやキリンなど横目に見ながら走ることができる…。

*レンジャーになりたい・・・タンザニアのモシという町にMWEKA COLLAGEというワイルドライフ専門学校がありそこでレンジャーになる為の基礎を教えてくれる。キリマンジャロの麓にあって空気も澄み、のどかな国柄なので全てがゆったりとし、講義は英語とスワヒリ語。しっかりした寮もあり過去3人の日本人が卒業している…。

*ダイヤモンドを掘りたい・・・東アフリカではガーネット、ツァボライト、タンザナイトなどはあるがダイヤモンドは南アフリカに行かなければならず又我々の管轄外なので掘らせてもらえるかどうか不明なのでナイロビ近辺の山でガーネットなどに挑戦してもらうにとどめた。

サファリその③

『サファリ』というと昔は『狩猟旅行』という意味だった。野生動物、特にビッグ5と呼ばれる象、ライオン、サイ、バッファロー、ヒョウを銃で撃ち殺すことだ。これら動物を1頭につき幾らと金を払い、銃で撃ち殺すことをハンティングスポーツと言っていた。

殺した動物の毛皮は剥製にし、自分が住む家の応接間に飾ったりし、訪れる友人・知人に

自慢げにその時の様子を得意になって言って聞かせるのが自慢だった。そういう人達が今は動物愛護だとか自然のサイクルに影響するとか言って動物を保護する目的で寄付金を募ったりしている。

最近は『サファリ』というと国立公園内に住む野生の動物を車で見て回ることを言うようになった。そしてその野生動物を探しながら回る車をサファリカーと言いそのサファリカーを運転するドライバーをサファリガイドドライバーと呼ぶ。いわゆるただ単にやみくもに車を運転するだけではなく、どこに行けばどういう動物が見られるかという情報を的確

に把握し、動物の生態をお客様に説明しなければならない。あれはキリンです、これが象ですというだけではサファリガイドドライバーとは言えない。

当ドウドウワールドのドライバーは殆ど10年以上働いているが、お客様を乗せて走るその責任の重大さ、動物を見せるだけではなく各々の生態・特徴を説明しなければプロとは言えないその大切さ重要さを認識・理解させるのに5年以上掛かった。

実は僕自身1976年から1990 年頃まで自分でランドローバーにお客様を乗せて走っていたのでケニア・タンザニアの国立公園内の道路の状況・要する時間、動物を見るベストな時間帯など自然に身体で覚えていた。だからドライバーが色々なミスの言い訳をしてもすぐに判る。

車を運転する3か条は第一に事故を起こさない起こされない。第2に乗っているお客様に緊張感・不安感を与えてはならない。第3は自分で運転を楽しんではいけない。簡単なようだがこれが実に難しい。初めの内自分では事故は起こさないと思っていても万が一他の車に追突・衝突された場合はどうするかと聞くと『オー、イッツアクシデント!」『自分の責任じゃないからどうしようもない』と言う。事故を起こされてもそれはお前の運転にも原因があるからそうなるんだ、ということから教えなければならない。

自分では旨い運転だと思い、速度が遅いと却って振動が激しいなどといって砂利道などの悪路をむやみにスピードを出して突っ走るドライバーがいる。そういうドライバーには車の座席、特に後部座席に座った人がどのように感じるか、実際に体験させる為、そのドライバーを後部座席に座らせ、わざと凸凹道を選んでかなりのスピードで突っ走ってやる。

すると『ヒャ-、ミスターエンドウこれじゃ怖くて危ないよ…舌噛んじゃうし頭の中が酔っぱらったみたいにフラフラししまう。もっとゆっくり走ってくれ!』と情けない声を出してくる。これを数回繰り返してやっとお客様の立場に立って感じ、考えることができるようになる。当ドウドウのドライバーは何百回となく国立公園への道を走っていてどこでどう曲がってどこに穴があるかなど目ではなく身体で覚えているのでスピードを出せるところは出すが道の状況によっては速度を落としてゆっくり走ることもある。これを真似して経験の浅いドライバーは自分も大丈夫だなどとスピードを出すが結局砂の轍に入り込みハンドルを取られて横転してしまうことになる。

サファリその②

ケニアは野生の王国、動物天国として世界に知られている。シーズンともなればこの大自然の中で繰り広げられる壮大なドラマを見ようと世界中から人が集まってくる。そういった人達は観光客と呼ばれる。その観光客を乗せたサファリカーを運転するドライバーをサファリガイドドライバーと呼ぶ。以前は観光省管轄の専門学校で2年間、一般道路は勿論国立公園内のサファリカーでの走り方、野生生物・動物の知識や見分け方、お客様に対する説明の仕方、接客マナー、万が一の場合の対処の仕方など旅行業全般に亘る勉強をし、卒業しなければ仕事に就けなかった。

ところが近頃はPSV(Public Service Vehicle=商業用)ライセンスを取れば誰でもサファリカーを運転することが出来るようになってしまった。サファリカー以外にもバスやタクシーなども運転できるようになっている。それの取得方法は非常に簡単である。

1.CID(Criminal Investigation Department=秘密警察のような機関)でGood Conduct(犯罪歴がないという証明書)を発行してもらう。

2.道路交通警察署でPSVライセンスを申請する(条件は22歳以上=普通免許は18歳で取得可能でその後4年経てばPSVライセンス申請が出来る)。

3.上記1と2を運転免許発行機関に持参し約US$80を払えばすぐに発行してくれる。

このPSVをとれば国立公園に行ったことがなくても、今まで動物を見たことがなくても立派にサファリカーを運転できるのである。ヒドイのになると観光省に届けをしていない、所謂モグリの旅行業者など、PSVどころか車の運転さえできればイイというその辺から連れて来た運転手に車を運転させることもある。そういったドライバーはもしサファリの途中に事故にでも遭ったりすると車もお客さんも放り出して逃げて行ってしまう。だからケニアに観光に来る予定で予約をする場合まず以下の件を確認した方が良い。

1.       旅行を依頼する会社がケニアの法務局に登録し、事業の認可(Registration Certification)を受けているかどうか。

2.       同様にその会社がケニア観光省(Ministry of Tourism & Information)からの営業許可を受けているかどうか。

3.       同様にその会社がケニア観光旅行業界(Kenya Association of Tour Operator)の会員になっているかどうか(いい加減な会社は会員になれない)。

4.       又自分達の乗るサファリカーを運転するドライバーの名前、PSVライセンス、年齢、経験、雇用年数などの確認も必要。

予約する前に以上のことを問い合わせ、すぐ返事が来ないとか催促しても返事を渋るようならその会社に頼むのは止めた方が良い。そうじゃないと万が一の場合の車の事故、ホテルやロッジの予約のトラブルなどがあっても責任は取らないし返金もしない。全て泣き寝入りとなる。このようないい加減なエージェントとの間のトラブルを過去数十回見聞きしており、その都度被害者が

大使館に駆け込んで行く。日本大使館の目的の一つに邦人が被害に遭った時のパスポートの再発行や地元警察への通報はしてくれるがそれ以外の事柄に付いては自分の責任で処理しなければならない。自分のことは自分で責任を取るという事は当たり前のようだが、イザ自分が実際にそのような目に遭うと錯乱状態になり、周りにすがり付いてしまう。何故自分だけがこんな目に…と訴えても、『よくあることですよ、だから気を付けなさいと言ったじゃないですか』と言われてしまう。前期のような出鱈目なモグリ業者は異常に安い料金をお客様に提示し、現地で不必要なオプショナルを強制したり、途中の土産物屋に連れて行って無理やり買わせたりし、そこで利益を取り返そうとする。

サファリ

今から約40年以上も前、僕が20才前後の頃ターザン、アフリカ、ジャングル、毒蛇、猛獣などという言葉を聞くと理由もなく胸がドキドキし、そういった名前の出ている映画やテレビは必ず見るようにしていた。「ターザン」という映画には象、ライオン、キリンなどが出てきたが実際にはアフリカではなく殆どが南アメリカがロケ地だったらしい。それでも映画の中ではアフリカの場面や動物が毎回でてきており、まだ疑うということを知らなかったその頃は全てアフリカでのストーリーだと信じ込んでいた。かといってダマされたとかどうのこうのではなく映画というものは観て楽しむものなのでその撮影の場所がどうあろうとそれはそれでいいじゃないかと思っている。宇宙戦争とか幽霊とか怪獣とかは全く空想の世界の物語なので場所がどうのこうのと言っていたら映画なんて作れなくなってしまう。最近は宇宙開発も進んでいるが4次元とか5次元の世界が全くないかというと100%完全に無い、とも言いきれないことが起きていることも事実…

人間には視覚、聴覚、触覚、味覚、臭覚の5感があると信じられている。これが動物になるとこの5感以外に第6感というものが存在するらしい。時折人間にも動物と同じこの第6感が感じられるという人がいる。特に親しい人の生死に係わることで突然何かを感じたり夢見がどうのこうのと言ったり「アッ、誰々さんがもう直ぐ家に来るようだ」とか思うと本当にその当人が来たりすることがある。これなんかは「第6感で感じた!と人は言う…

これと似たようなことが動物の世界では毎日起きているというか感じているのではないかと思われる。渋谷駅前の忠犬ハチ公が生きていた頃はその類だし我が家で同居している白い太めのオスネコも私が帰る時間になると玄関に座って待っている…ましてや自然の中で生きている野生の動物達は自分からソウダ!ソウダ!なんて言わないが彼らの生活の中では毎日そういったことが起きそれが特別だとは思わず目で見えるのと同じように当たり前のこととして感じているのではないかと思う。象のファミリーはグループとして統制のとれた動き方をするし又ライオンがシマウマなどをハンティングする際2手や3手に別れ、獲物をかく乱させ、追い詰めて行って待ち伏せしている別働隊が仕留めるたりする。これなんかは事前にミーティングで分担を決めた訳じゃないだろうしお互い以心伝心で動いたとしか言いようがない。人間が会話と称している

所謂お互いの意志疎通の手段として用いる言葉は動物同士にもあるだろうしイルカ同士にも言葉があると今では信じられている。蜜蜂は自分の動きで情報を伝えているし蟻は触覚の動きと

お互いの臭いで情報交換をしていると言われている。

蟻といえばこんなことがあった…

以前使っていたアーミー払い下げのテントは床がなく、ただ単に2本のポールを地面に立てその上に1本横にポールを乗せ、その上からテントをかぶせて両側から引っ張っただけの非常に簡単なものだった。ある日日本から大自然の動物を撮りにきた撮影隊15名が約2ヶ月間マサイマラでテントを張ってキャンプをすることにした。長期間なのでロッジに泊まるより安上がりだしゲームワーデンと交渉して普通のキャンプサイトではなく動物がよく水を飲みにくるマラ河からほど近い林の中にキャンプすることになった。その時にワーデンから「但し何が起こっても自分達で全て責任を取るし公園側には一切何の補償義務はない」という書類にサインをさせられた。

さて、2人一組でテントに寝ることになりこれもアーミー払い下げの折畳式ベッドを入れて寝袋を敷いた。この撮影隊のリーダーは梶浦さんと言いプロデューサー兼監督でフランス料理が大得意な人で今まで何度も一緒に仕事をしたことがあるがいつも食事を作ってくれていた。最初の夜だというので梶浦さん得意のフランス風ロースのステーキだった。流石に旨かった!マサイマラ動物保護区内でもこの林の中は動物が集まってくる場所なのでハリケーンランプを各テントに1ケずつぶら下げ、キャンプファイヤーも大きく焚き皆でそれを囲んでウイスキーを飲みながら明日からの撮影の段取りの再確認と動物に出会った時の細かな注意を与えたりした。

明日は早いからさ~寝ようかと言う頃になって遠くでライオンやハイエナの鳴き声がし始め

シマウマやバッファローが人間の側なら安全だろうとでも思ったのか我々のキャンプ場のすぐ近くに集まってきた。草食動物といってもあくまでも野生なのであまり近くまで来られると焚き火に照らされたその存在感がグググッとせまってくる…

さてテントに入り寝袋にもぐりこんでグッスリと熟睡した夜中の2:00頃(時間はあとで判った)全く突然に頭の先から足のつま先まで全身に注射針で突き刺されるような傷みを感じた!隣のベッドに寝ていたADの石黒さんも同時にギャ-と言いながら飛び起きた。

ウワ~!ギャ~!タスケテ~!と二人共焦って寝袋のジッパーを開けようとしてもがく内ベッドから転げ落ちてしまった、しかしそんなこともお構いなく二人でぶつかり合いながらやっと寝袋から出てテントの外に飛び出した。その間も身体中をペンチで捻られるような傷みが走っていた。まだチョロチョロと火が燃えている焚き火の側に来て二人で片足ずつピョンピョン飛びながらシャツとズボンを脱いでいった。すると身体中にまるでゴマを振りかけたような黒いものがビッシリとコビりついていた。

「ワ~!何だコリャ~!蟻ジャネーカヨ~!」

「エンサン、どうすりゃいいんだよ~痛いよ~」

と言われたってコッチ だって痛くて石黒さんに構ってるヒマなんかアリャ~しない…

「石黒さんコスリ落としたらダメだよ、そんなことしたら頭が千切れて牙だけ残って下手すると皮膚の中に入りこんじゃうよ…」

「エー!じゃ~どうすりゃいいの…!」

「我慢して一匹ずつ取っていかないとダメだよ…!ちゃんと頭を持って取らないとダメだよ!」

「そんな、そんな痛いよ取れないよ、嫌だよ痛くて我慢できないよ~…!ア~助けて~…!」

…二人共地団太踏む要領で片足ずつ焚き火の回りをグルグル回りながら1匹ずつ取っていくしかなかった…しかしその間の痛いこと痛いこと!!!

二人でギャ-ギャ-騒ぐものだから梶浦さんが起き出してきて

「何やってんだ二人共!」

「アッ、梶浦さん助けて、蟻にやられた…」

「何!蟻?…ア~~ホントだ!コリャ大変ダ、コリャ痛いわな…!」

…で流石に他のスタッフも起き出してきたので皆なの手を借りて身体に食いついた蟻共を取ってもらった…髪の毛の中に入った奴やパンツの中に入りこんだ奴は相当大変だったが何とか取り終えて一息ついた時には1時間以上過ぎていた。取ったことは取ったが食いつかれて取り外した後はキッチリと2つの牙の跡が残り、全身がまるで刺青をしたような斑状になって見えた。

梶浦さんが一応消毒しておこうと言って二人の身体中にウイスキーをぶっ掛けて回った。

それが染みるなんてのは蟻に噛まれる痛さに比べたら何てことなかった…。かえって気持ち良い位だった…しかしあのジョニ黒もったいなかったナ~

でその後二人で恐る恐るテントの中を覗いたら蟻の姿は1匹も見えなかった…

どうやらサファリ蟻の通る道筋にテントを立ててしまったらしい。他の人達は何事もなく無事だった…しかしもう~あんな思いは二度と嫌だ!