ナイロビ近景その⑦

ケニアの10、11月は小雨季のシーズン、夜は激しく降るが陽が昇ってくる頃には止む。

日中に降ることは少なく時折小雨がちらつく程度。例年なら9月末頃になると咲き始めるジャカランダが今年は10月になってから紫の花がポツポツと出始めてその上色が薄く元気がない。この時期になるとクンビクンビという大きい羽蟻が大量発生し地面から飛び出して来る。夜は明かりに向かって飛んでくるので部屋の中で電球を点けたまま窓を少しでも開けていると大変なことになる。家の街灯の周りも飛び回るが、それを狙ってピンクのヤモリが大喜びで出てくる。

 

ナイロビ市内では毎週火曜日、水曜日、金曜日、土曜日、日曜日にそれぞれ場所は違うがマサイマーケットが開かれる。マサイマーケットとは言ってもマサイの人々が作っているものだけではなくエボニーの木彫り、ローケツ染め、ビーズ製品、パシミーナ、キコイ・カンガなどの布製品、へマタイトの首飾り・ブレスレット・指輪、サイサル麻の製品など色々あって結構楽しめる。決められた値段というものはなくそれぞれの売り子によって違う。始めは相当ふっかけてくるので買う方もそれに合わせて値切っていく。売る方も値切られるのを見越して値段を言ってくるのでその値段交渉が又楽しい。売子はたいてい女性で男は客引きのようなことをしているのが多い。こちらの店で1000円で売っている布が隣の店では同じものでも3000円ということもある。物にもよるが大体は10~20倍で吹っかけてくる。ナイロビに住んでいれば自然とそれらの卸値が判ってくるので売値の半分どころか20分の1から交渉を開始する。中には2m以上あるキリンとか20kg以上あるサイの木彫りを買い、その店に頼んで郵送する人がいるが梱包の仕方が杜撰なので角が折れたりヒビが入ってしまったりする。そういった場合には専門の業者に依頼した方が良い。日本でワクワクしながら荷を開き、ガッカリするのは誰しもイヤなものだし接着剤のお世話にならなくて済む。

ナイロビ市内を車で走ると交差点の中心に直径30mくらいのロータリーがある。ROUND-ABOUTといい、直線する車も右折する車もこの外側をグルリと回って行く。

古いイギリスの植民地時代の名残だ。ロータリーの中には花や木を植えてあったりし、時には噴水もあったりする。車が少ない時にはいいが近頃のように車の数が多くなると交通渋滞の原因の一つにもなっている。しかしこれを取り外して普通の交差点にしてしまうと信号無視の車がドンドン突っ込んで来て事故が多くなるからこのままにしているとも聞いた。以前僕も運転していて信号のある十字路に差し掛かった際、黄色から赤に変わったのでブレーキを踏んだら後ろから追突されたことがあった。追突した車の運転手がわき見運転をしていた訳ではなく信号が黄色から赤に代わったばかりなら当然アクセルを踏んで突っ込んで行くのが当たり前なのに『何で止まったんだ!』とブレーキを踏んだこっちが悪いとばかりにまくし立てていたものだった。この類の事故は殆ど毎日ナイロビ市内のどこかで起きている。