雨の降る季節

以前にも書いたかも知れないが丁度今11月の小雨季に入っているのでその雰囲気を…

ケニアの10、11月は小雨季となり夜又は早朝に雨が降る。時折日中に降ることもあるが大体は夜とか夜明け前に降ることが多い。例年9月半ば頃から紫のジャカランダが咲き始め、10月に満開になる。11月に入るとまだ枝の先に残っているのもあるが殆どは散ってしまう。10、11月の小雨季に対し4月が大雨季となる。ところが4月の大雨季にはジャカランダは咲かない。小雨季になるとジャカランダが咲くだけではなく羽アリも大量に地面から飛び出してくる。体長1〜1.5cm、透き通った4枚羽で夜になると明かりに向かって飛んで来る。

アフリカ大陸の砂漠地帯を除く殆どの国の人々がこの羽アリを食べる。たかがアリと言ってはいけない、普通の蟻と違って栄養がたっぷりと行渡った姿形でどっしりとしており、食料事情が貧しい地区では重要な蛋白源となる。フライパンで2~3分程炒め、塩を振って食べると脂が乗った干しエビの味がする。羽アリが出てきた地面の穴を1mほど掘り下げると丸々と太った白い10cm位の女王がいて、これも又フライパンで焦げない程度に数分間コロコロ転がし、程よいところで熱々のをホウバルとジューシーな中に海老に似た味がして思わず冷えたビールがないかと目をウロウロさせてしまう。

羽アリ以外にも雨が近づくとナイロビフライという怖い奴も飛び出してくる。体長は6〜7mmだが赤い色に黒の線が入って尻尾がサソリのように上向きになり、目に見えない位の超薄い羽で飛んでくる。飛んで来るのは見えないが一度着地すると中々飛び上がらない。

白い壁などに張り付いているのを見るといかにも毒々しい。指で押しつぶそうなんてしたら大変なことになる。例えばそいつに刺されると痒みを覚え、ついつい掻いてしまった所の皮膚が破れ、そこから液が流れ出て、その液に沿って皮膚が被れ、痛いのと痒いのが3ヶ月も続く。治っても被れた後が筋状に残ってしまう。だからもしそいつをみつけたら絶対に触らずに殺虫スプレーを使うか火でやっつける。ライターでは自分の指を焼けどしてしまうのでマッチ棒の方が良い。

所が今年は4月の大雨季の時もそうだったが、この11月も羽アリもナイロビフライも数が少ない。心なしかジャカランダの紫も色が薄かったように思う。理由は判らない。来年は多く出てくるかも知れない。

小雨季でも夜にバシャバシャと降ることもあるが大体は小雨程度が多い。天気の良い昼休みなどナイロビ市内にあるウフルパーク(自由公園)などでは緑の芝生で語り合う若い人達がほほ笑ましい。

我が家の台所では庭に面した窓から棚に置いてある砂糖壷まで小さいアリが行列を作ったり、壁に沿って作ってある棚の陰にピンクの守宮の家族が住みついていて時折キュッキュッキュッと鳴き交わしている。