雨季と梅雨

by Endo San | Category Bootstrap | 2016-04-01 22:42:02

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ケニアは間もなく4,5月の雨期になる。日本では6月になると「梅雨に入る」という言い方をするが雨期と梅雨の違いは何なんだろうと又アホな疑問が出てきた。小学校か中学校で習ったかも知れないがもう忘れてしまっているし今日は日曜日なのでゆっくりと辞書を開いてみようと思った。全く自分でも何をヒマなことを…と思う。マッ日曜日だからイイか…買い物も終えたことだし…。毎日曜日の朝09:00になると妻と二人、ホーカーズという自宅から車で約10分のオープンマーケットに行くことになっている。普段は妻も忙しい仕事をしていて買い物に行く時間もないのでこのマーケットで1週間分の野菜や果物を買う。トマトはピカピカに光り、大根などは水気を含んでパンパンに張っている。野菜や果物など大きめのサイサルカゴ2ツに目一杯買い込んで日本円で2000円もしない!荷物持ちの僕の指は千切れそうになるが家内は涼しい顔で「アッ、あれもこれも…!」とくる。もういい加減にして欲しい。 新鮮で値段も安いので市内の野菜店のオヤジなどもここに仕入れに来る。農場から着いたばかりのトラックの荷台から野菜を下ろす風景は中々活気があって見ていても気持ちがイイ。又50k入りの玉ねぎやジャガイモの袋を間にして「先週より10%も高いじゃないか!」「昨日から全て値上りしたんだオレのせいじゃない!」「この前と同じ金額しか払わない!」「イヤなら買わなくてイイ!」などと交渉というより言い争いに近いやり取りをし、プリプリしながら麻袋をピックアップの荷台に積みこむインド人もいる。 さて、昼前の一時期、コーヒーを飲みながら辞書を開いてみることにした。 「三省堂 現代国語辞典」:雨期⇒1年のうち、特に雨が多く降る季節            :梅雨⇒6月~7月にかけて降り続く雨。その季節 「岩波書店 広辞苑」  :雨期⇒1年の中で雨の多い季節。            :梅雨⇒6月頃降り続く長雨。又その雨期。 「旺文社 和英辞典」  :雨期も梅雨も⇒the rainy seasonとある。 「研究社 英和辞典」  :the rainy season⇒雨期、(日本の)梅雨期とある。 雨期というのは特に南国地方で雨の降る季節を差し、梅雨というのは雨の降る特定の時期を差すということが判った。しからば雨期(雨季)というのは雨の降る季節を差すという事は判ったが日本では雨期と言わず何故梅雨というのか…?梅と雨の関係は…? 恐らく梅の収穫時期に関係があるんじゃないかと想像は出来るがイイ加減なことは書けないので今度は「梅」のことを調べてみることにした。 原産は中国長江流域で日本には8世紀半ばに持ち込まれたという。日本はその頃は奈良時代。中国は唐の時代でペルシャ、インド、朝鮮などから多くの人が集まって高い文化を持ち、日本からも阿倍仲麻呂などの遣唐使が送られた。そして吉備真備や鑑真が日本に戻って来た時に各種書物、日時計、楽器、武器などと共に沢山の植物類も持ちかえったものらしい。梅の木は種を植えてから実の収穫まで16年以上を要し、3月頃に花が咲き6月頃に収穫するということが判った。 その後に来る平安時代までは「花」というと梅の花のことを言いその後は「花」というと「桜」の花のことを言うようになったとある。すると昔から日本の雨は6月頃に降っていてそれが現代まで続いているということになる。何かこう奈良・平安時代に降っていた雨と同じ雨に濡れるのか…と思うともっともっと濡れていたい気持ちになってきた…(錯覚もイイトコだ)。 矢張り6月の雨は梅の実が実る時期に降るので梅雨というようになったようだ。 しかし昔の人は何と風流なんだろうと感激してしまう。梅雨だけではなく桜会、入道雲、紅葉、木枯らしなど他にももっとあるがその言葉だけで季節を感じさせる、そういった言葉を作った 古人の智嚢の広さと豊富さ、それとその奥にある遊び心…。言葉や労わりよりも感情と欲が先走ってしまっている近頃の歪んだ風潮に流される現代人(自分もそうだけど)に古人の清らかさを感じて欲しいなと思う。 ナイロビの雨季は夜ザーっと降って日中は晴れる場合が多い。その晴れ間を縫ってある日曜日、 友人から誘われてナイロビ市外のロイヤルというゴルフコースでプレーすることにした。 元々ここのコースは土が粘土質でフェアウエイに芝が少なく、雨が降るとグチャグチャになり、乾期になるとガチゴチになって地面がひび割れてしまう。マ、町に近いのでチョイの間練習する位なら何とか我慢する。手入れが良くないせいと言えばそうだがしかし来る度にいつもどこかで修理をしている。この日もそうだった。16ホール目のティーグランドに立つと100m程先のフェアウエーの真ん中で2人程何やら地面を掘っている。野球なら120m飛ばすとホームランだがゴルフの場合は軽く200mを越す。その飛ばす快感もゴルフをする魅力だが…。とにかく危ないのでキャディーを前に行かせてどいてもらう。ナイロビのゴルフ場にはよくサルがいるが打ったボールがたまたまドジなサルに当って引っくり返ってしまうケースもよくあるのでもし人間に当ると“事故”だったにしろ後が面倒なことになる。 ボールを打って歩いて行くとさっきの2人が又出てきて地面を掘り始めた。近ずいてみると穴の中に上半身を突っ込んで手で土をかい出している。 「何をやってんだ…?穴掘りならスコップでやればいいじゃないか、それに工事中の看板も出していないようだが…」 「クイーンを探しているんだ!」 「エッ、何て言った…?クイーン…?クイーンって何のことだ…?」 「クイーンだよ、へッへッへ!」黄色い歯をむき出して笑った… 「だからクイーンって何のクイーンだ?」 「クンビクンビのクイーンだよ!」 「エッ、クンビクンビ…?!」 クンビクンビというのは体長が1.5~2cm位の羽蟻のことで雨が降る時期になると何万何千という数が地面から飛び出して空中を飛び回る。それに合わせて鳥なども忙しく飛び回る。アフリカ人の中にはこの羽アリをそのまま食べる人もいるが大概はフライパンで炒めて食べる。僕も試してみたがちょっと塩を振って食べると干しエビと似たような味だった。以前アンボセリ国立公園のキャンプ場にいる時にサバンナモンキーが争って空中に飛びあがり飛んでいる羽アリを手で捕まえて食べていた。そしてその中の1匹が羽アリの飛び出してくる地面をジット見つめていたかと思うと、その穴に自分の口を持って行き楽々と食べていた。時々口から羽を指で抜き取ったりしていてサルの中にも賢い奴がいるもんだと感心したものだった。 さてこのゴルフ場の黄色い歯の2人だが、穴の中にいる女王蟻を探しているとのことだった。我々が行きかけると丁度見つけたらしく体長が10cm位の丸々と太ったイモムシのようなのを手に持って見せてくれた。 これをフライパンで転がしながら炒ると熱で身体の外側の棘棘が取れ、さらに塩を振りかけながら20分程炒めると中身も柔らかく固まりホクホクと油が乗って甘くて美味しいということだった。その内チャンスがあったら試してみたいとは思っているがまだその幸運には恵まれていない。

 

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