サファリ

by Endo San | Category Bootstrap | 2016-04-01 22:36:43

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今から約40年以上も前、僕が20才前後の頃ターザン、アフリカ、ジャングル、毒蛇、猛獣などという言葉を聞くと理由もなく胸がドキドキし、そういった名前の出ている映画やテレビは必ず見るようにしていた。「ターザン」という映画には象、ライオン、キリンなどが出てきたが実際にはアフリカではなく殆どが南アメリカがロケ地だったらしい。それでも映画の中ではアフリカの場面や動物が毎回でてきており、まだ疑うということを知らなかったその頃は全てアフリカでのストーリーだと信じ込んでいた。かといってダマされたとかどうのこうのではなく映画というものは観て楽しむものなのでその撮影の場所がどうあろうとそれはそれでいいじゃないかと思っている。宇宙戦争とか幽霊とか怪獣とかは全く空想の世界の物語なので場所がどうのこうのと言っていたら映画なんて作れなくなってしまう。最近は宇宙開発も進んでいるが4次元とか5次元の世界が全くないかというと100%完全に無い、とも言いきれないことが起きていることも事実… 人間には視覚、聴覚、触覚、味覚、臭覚の5感があると信じられている。これが動物になるとこの5感以外に第6感というものが存在するらしい。時折人間にも動物と同じこの第6感が感じられるという人がいる。特に親しい人の生死に係わることで突然何かを感じたり夢見がどうのこうのと言ったり「アッ、誰々さんがもう直ぐ家に来るようだ」とか思うと本当にその当人が来たりすることがある。これなんかは「第6感で感じた!と人は言う… これと似たようなことが動物の世界では毎日起きているというか感じているのではないかと思われる。渋谷駅前の忠犬ハチ公が生きていた頃はその類だし我が家で同居している白い太めのオスネコも私が帰る時間になると玄関に座って待っている…ましてや自然の中で生きている野生の動物達は自分からソウダ!ソウダ!なんて言わないが彼らの生活の中では毎日そういったことが起きそれが特別だとは思わず目で見えるのと同じように当たり前のこととして感じているのではないかと思う。象のファミリーはグループとして統制のとれた動き方をするし又ライオンがシマウマなどをハンティングする際2手や3手に別れ、獲物をかく乱させ、追い詰めて行って待ち伏せしている別働隊が仕留めるたりする。これなんかは事前にミーティングで分担を決めた訳じゃないだろうしお互い以心伝心で動いたとしか言いようがない。人間が会話と称している 所謂お互いの意志疎通の手段として用いる言葉は動物同士にもあるだろうしイルカ同士にも言葉があると今では信じられている。蜜蜂は自分の動きで情報を伝えているし蟻は触覚の動きと お互いの臭いで情報交換をしていると言われている。 蟻といえばこんなことがあった… 以前使っていたアーミー払い下げのテントは床がなく、ただ単に2本のポールを地面に立てその上に1本横にポールを乗せ、その上からテントをかぶせて両側から引っ張っただけの非常に簡単なものだった。ある日日本から大自然の動物を撮りにきた撮影隊15名が約2ヶ月間マサイマラでテントを張ってキャンプをすることにした。長期間なのでロッジに泊まるより安上がりだしゲームワーデンと交渉して普通のキャンプサイトではなく動物がよく水を飲みにくるマラ河からほど近い林の中にキャンプすることになった。その時にワーデンから「但し何が起こっても自分達で全て責任を取るし公園側には一切何の補償義務はない」という書類にサインをさせられた。 さて、2人一組でテントに寝ることになりこれもアーミー払い下げの折畳式ベッドを入れて寝袋を敷いた。この撮影隊のリーダーは梶浦さんと言いプロデューサー兼監督でフランス料理が大得意な人で今まで何度も一緒に仕事をしたことがあるがいつも食事を作ってくれていた。最初の夜だというので梶浦さん得意のフランス風ロースのステーキだった。流石に旨かった!マサイマラ動物保護区内でもこの林の中は動物が集まってくる場所なのでハリケーンランプを各テントに1ケずつぶら下げ、キャンプファイヤーも大きく焚き皆でそれを囲んでウイスキーを飲みながら明日からの撮影の段取りの再確認と動物に出会った時の細かな注意を与えたりした。 明日は早いからさ~寝ようかと言う頃になって遠くでライオンやハイエナの鳴き声がし始め シマウマやバッファローが人間の側なら安全だろうとでも思ったのか我々のキャンプ場のすぐ近くに集まってきた。草食動物といってもあくまでも野生なのであまり近くまで来られると焚き火に照らされたその存在感がグググッとせまってくる… さてテントに入り寝袋にもぐりこんでグッスリと熟睡した夜中の2:00頃(時間はあとで判った)全く突然に頭の先から足のつま先まで全身に注射針で突き刺されるような傷みを感じた!隣のベッドに寝ていたADの石黒さんも同時にギャ-と言いながら飛び起きた。 ウワ~!ギャ~!タスケテ~!と二人共焦って寝袋のジッパーを開けようとしてもがく内ベッドから転げ落ちてしまった、しかしそんなこともお構いなく二人でぶつかり合いながらやっと寝袋から出てテントの外に飛び出した。その間も身体中をペンチで捻られるような傷みが走っていた。まだチョロチョロと火が燃えている焚き火の側に来て二人で片足ずつピョンピョン飛びながらシャツとズボンを脱いでいった。すると身体中にまるでゴマを振りかけたような黒いものがビッシリとコビりついていた。 「ワ~!何だコリャ~!蟻ジャネーカヨ~!」 「エンサン、どうすりゃいいんだよ~痛いよ~」 と言われたってコッチ だって痛くて石黒さんに構ってるヒマなんかアリャ~しない… 「石黒さんコスリ落としたらダメだよ、そんなことしたら頭が千切れて牙だけ残って下手すると皮膚の中に入りこんじゃうよ…」 「エー!じゃ~どうすりゃいいの…!」 「我慢して一匹ずつ取っていかないとダメだよ…!ちゃんと頭を持って取らないとダメだよ!」 「そんな、そんな痛いよ取れないよ、嫌だよ痛くて我慢できないよ~…!ア~助けて~…!」 …二人共地団太踏む要領で片足ずつ焚き火の回りをグルグル回りながら1匹ずつ取っていくしかなかった…しかしその間の痛いこと痛いこと!!! 二人でギャ-ギャ-騒ぐものだから梶浦さんが起き出してきて 「何やってんだ二人共!」 「アッ、梶浦さん助けて、蟻にやられた…」 「何!蟻?…ア~~ホントだ!コリャ大変ダ、コリャ痛いわな…!」 …で流石に他のスタッフも起き出してきたので皆なの手を借りて身体に食いついた蟻共を取ってもらった…髪の毛の中に入った奴やパンツの中に入りこんだ奴は相当大変だったが何とか取り終えて一息ついた時には1時間以上過ぎていた。取ったことは取ったが食いつかれて取り外した後はキッチリと2つの牙の跡が残り、全身がまるで刺青をしたような斑状になって見えた。 梶浦さんが一応消毒しておこうと言って二人の身体中にウイスキーをぶっ掛けて回った。 それが染みるなんてのは蟻に噛まれる痛さに比べたら何てことなかった…。かえって気持ち良い位だった…しかしあのジョニ黒もったいなかったナ~ でその後二人で恐る恐るテントの中を覗いたら蟻の姿は1匹も見えなかった… どうやらサファリ蟻の通る道筋にテントを立ててしまったらしい。他の人達は何事もなく無事だった…しかしもう~あんな思いは二度と嫌だ!

 

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