ポストオフィス

by Endo San | Category Bootstrap | 2016-04-01 22:34:58

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先日“ふれあい祭り”のことを紹介したけれど実は本当のことを言うと今年の“ふれあい祭“ では今まで誰もやったことのない『たこ焼き』の店を出すつもりだった。その為に妻が5月に日本へ行った際、業務用のたこ焼き用銅版を買い求め船便で送ってもらった。普通なら1~2ヶ月、遅くとも3ヶ月後には“届くハズ”だったのが9月半ばになっても着いたという連絡がない。本番は9月27日なので大分焦った。きっといつものレイジーさでどっかに起き忘れられているんじゃないかと郵便局へ行った。 荷物の受取り専用の郵便局は市内で最も交通マヒの起こりやすい、元エチオピア大統領の名前のついたハイレセラッシアベニュー沿いにある。ここの駐車場は狭くてせいぜい20台位が駐車 出来るだけのスペースしかない。ナイロビ全体の荷物受取をまかなう(勿論荷物の発送や手紙類の受け渡しもしている)にはいかにも不都合なことこの上ない。だからここに来る時にはドライバーに運転させてこなければならない。土地はイヤッという程広いのだから何故市外に引っ越して広い駐車場を用意し市民の為に考えてあげないのか、交通マヒも心配しないで来られるようにしてあげないのか…などといつもここに来る度に思う。 何故?どうして?という疑問符はアフリカではゴルフでいうタラ、レバと同じような意味を持つがこれは説明すると長くなるので別の機会に… さて郵便局の荷物受取り専用フロア-に行くと一辺20m位のくの字になったカウンターがある。 国際便や国内便、普通小包みや書留便など担当別に分かれた受け付けらしいところに行くと 7~8人がバラバラに座っていてそこの国際便担当者らしい人のところへ行く。 隣に座っている同僚とは1mと離れていないのに ゲラゲラ大口を開け何がおかしいのか不必要な位大きな声で喋っている。こういった場所では来る人(お客)の迷惑にならないように小声で話すか、先ずはプライベートの話を止めてお客様の方に向き直って笑顔で接するものだ、と僕らなんかは教えられてきたが、ここの人達は我々が来ているのを知っていながら無視した感じでまだまだ喚いて(そうとしか思えない)いる。カウンターを挟んで立ったままどれだけ長く無視されるか自虐的な気持ちになって待ってみた。20秒ほど待っても全くこちらを向かないので流石に頭に来てそれでもこちらは礼儀正しく「エクスキューズミー!」と言う。1回だけじゃ振り向かないので今度は少し大きい声で「エクスキューズミー!」と言った。大口を開けたままチラッと目だけこっちを向いて又横を向いてしまった。“なんだこのヤロウ!”とカウンターをドン!と叩こうとした瞬間こげ茶色に染まった歯をむき出したままモッサリとこっちを向いた。 「ハロ~チャイニーズ、ホワットデュ-ユーゥオント?」 そんな言い方はないだろう!と思いながら在ケニア32年のこのオレだ!こんなことでイライラしていちゃ~物事は進んでいかないのは判り過ぎる程判っている。 日本から5月に送った荷物を引き取りに来いという連絡をもらっていないがもしかしたら今日着いているかもしれないから調べて欲しいという。ここで大事なのは荷物が着いたという連絡がないが一体どうなってるんだ、などといかにもお前サンが連絡を忘れているんじゃないか、とか何故まだなんだ、とか相手を責めるような言い方をしてはいけないことである。日本なら直ぐにパッと調べてくれるがここではそうはいかない。自分を律する訓練を受けていないのでちょっとでも気分を害する言い方をされると直ぐにプッとふくれて席を立ってどっかへ行ってしまう。 そこであくまでも下出に出てさっきと同じことを再度言う 「貴方も忙しいだろうけど5月に日本から送った大事な荷物のことで確認して欲しいことがある」というと突然左を向いてカウンターの端に座っていたオバサンに 「オイ、マギー このチャイニーズの荷物ダ!…、オイ、チャイニーズ マギーと話せ!」 途端私はこのゲラゲラ野郎を完全に無視し何も言わずにそこを離れてマギーオバサンのところへ行った。このマギーオバサンにも5月に送った荷物のことを説明しもうここのポストオフィスに来ているハズだから調べて欲しい旨言うと、イキナリ何も言わずに中に入れ、と言う… 事前の細かい説明などしない、したがらない、出来ない、のが普通だから言われるままカウンターの一番右端にある小さなハネ戸を押して中に入った。するとマギーオバサンはクルッと後ろを向いて歩き始めた。後をついて行けば何とかなるだろう、と私も黙ってついて行った。 木で作った4段位の棚にダンボール箱を目一杯押し込め天井までいかにも危なっかしく積み上げた中をおそるおそる通っていくと、いかにも荷物に埋もれたという形容の狭くて薄暗い部屋があった。その中に又別のオバサンとオジサンが座っていてオバサンの方が上司らしくすぐ横の木のイスを指差して座れと言って 「ホワットキャンナイドーフォーユー?」と言う。 3度目の説明を始めた。 しかし今度のオバサンはキチンとしていて私の説明を聞き終わってから6月から今までの荷物の送り状の束を1枚1枚捲りながらチェックしてくれた。ジッ!と側で見ていて“こんなことはコンピューター処理すれば簡単に済むのに”と思いはしたが丹念に手作業を続けてくれているオバサンに何も言えず伝票をめくるオバサンの手元を見続けていた。 20分位も経った頃にやっとオバサンが顔を上げて 「ソーリーまだ着いていないようだ!」と言う 「ジャ~悪いけど今日着いた荷物の伝票をチェックしてくれないか」とお願いする。 オバサンは何も言わずに部屋を出ていったがすぐに戻ってきて 「今日の分もチェックしたけどまだ来ていない」と言う。 「それじゃ~この沢山積んであるカートンの中に混じっているかも知れないから見ていいか?」 と聞くと 「これらは全て引き取り手がなくて3ヶ月だけ保管してあるものだけだし貴方の名前の荷物が届いた記憶はない、私は全部覚えている!」といわれた。あまりにも自信タップリに言われるし、親切にチェックしてくれた優しさに反論も出来ず、それじゃもし僕の名前のカートンが来たら すぐに教えて欲しい、お礼はするから・・と言って携帯番号の入った名刺を渡し、僕の為に嫌味も言わず時間を割いてくれたことに感謝しているしるしにしっかりと握手をして狭いオフィスを出てきた。 もうコリャ~着くハズはないナ~…銅版だからもしかしたらどっか途中で抜き取られてしまっているかもしれないし…もし届いたとしても間に合う訳ないナ~…別の出し物を考えよう…と誰にも向けることのできない腹の中の悔しくて熱い固まりを抑えながら拳を握り奥歯を噛み締めながらポストオフィスを後にした。 しかしあのダンボールの山に囲まれた自信タップリのオバサンの親切心は有り難かったナ~…と不思議にゲラゲラヤロウのことは薄れてしまい、心の中が温かくなっていた… そして9月26日、明日の“ふれあい祭り”の準備をしなくてはと腕まくりをしている時に ポストオフィスから荷物が届いたという黄色い紙が届いた!!!! まるで小説の中ような嬉しい黄色の紙だった。家に帰って“もう半分は諦めた方がイイよ”と慰めてくれた妻に黄色い紙を見せたら口をあんぐり開けて「エ~!ヱ~!一体どうなってんの~!!!?」だった… 来年の“ふれあい祭り“は皆さんに『たこやき』を食べてもらいます!!!

 

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